EAのトリップ・ホーキンス氏:Appleは大きな衰退に向かっている

EAのトリップ・ホーキンス氏:Appleは大きな衰退に向かっている

アップルが史上最大の成功期を迎えている一方で、エレクトロニクス・アーツの創業者トリップ・ホーキンス氏は、アップルが急速に衰退に向かっていると「見事に」主張している。

アップルでさえ、これほど強力で優位な地位を永久に維持できる企業はないのは明らかだが、アップルの没落が近いというホーキンス氏の主張は、私にはひどく見当違いに思える。

本質的にホーキンス氏は、スティーブ・ジョブズ氏は先見の明のあるリーダーであり、彼がいなければアップルは終焉の始まりを迎えるだろうと主張している。ホーキンス氏は、これがすぐに起こると見ており、「問題は、衰退が始まるまでにはあと1、2年かかるかもしれないが、必ずそうなるということだ。何事にも必ずそうなる」と述べている。ホーキンス氏はまた、次のような注目すべき発言もしている。

「全てはスティーブを中心に回っている。どんなに優秀な部下でも、彼らはスティーブではない。誰も永遠に生き続けることはできない。ただ、スティーブには長生きしてほしいと願っている。」

ホーキンス氏はさらに、Appleがよりオープンになり、あらゆるオープンスタンダードを取り入れることを望んでいると表明した。そして、AppleがAdobe Flashをサポートしていないこと、そして同社が閉鎖的なシステムの下で運営されていることに不満を漏らし、Appleをローマ帝国に例えるという不合理な例えを繰り出した。まさにその通りだ。

スティーブ・ジョブズがアップルで果たしている役割はますます小さくなっているにもかかわらず、同社が記録的な利益と成長を遂げているこの6か月間、ホーキンス氏は注意を払っていなかったに違いない。

Appleはスティーブ・ジョブズがいなくても大丈夫だろう。確かにスティーブは先見の明があり、素晴らしいリーダーだった。しかし、彼は自身の不在後もAppleを率いる素晴らしい後継者たちを選び、彼らを育成してAppleを成功に導いてきた。

さらに、ホーキンス氏の主張にもかかわらず、Apple 社はピークには程遠い。iPhone、iPad、Mac の数は記録的な割合で成長を続けており、OS X Lion は史上最も成功したソフトウェアの発売だったかもしれない。そして、Apple 社は今まさに、テレビやデジタルメディアストリーミングなどの新しい産業の調査を開始したばかりなのかもしれない。