スプリント、Tモバイルを320億ドルで買収へ

スプリント、Tモバイルを320億ドルで買収へ

ロイター通信は、常に話題となっている「事情に詳しい人物」の発言を引用し、スプリントがTモバイルUSを320億ドル超で買収する予定だと報じています。この買収により、米国第3位と第4位の携帯電話事業者が統合され、新会社はAT&Tやベライゾンとの競争力を瞬く間に高めることになります。

スプリント_Tモバイル

報道によると、スプリントはTモバイルに対し1株当たり40ドルを支払う用意があるという。これは同社の水曜日の株価終値より17%高い額である。

しかし、JPモルガンのアナリスト、ハンネス・ウィッティヒ氏は、40ドルという価格は、もし確認されれば低すぎるように思われると述べた。

「TモバイルUSの価値は、シナジー効果が200億ドルを超え、ドイツテレコムが実行リスクの一部を分担し、スプリントが経営権を取得することを考慮すると、それ以上になるはずだ。40億ドル台後半の方が適切だろう」と同氏は語った。

ロイターの情報筋によると、スプリントの親会社である日本のソフトバンクと、Tモバイルの株式67%を保有するドイツテレコムDTEGn.DEは、資金調達や、合併が規制当局に阻止された場合に支払う解約金などの詳細をまだ詰めていないという。

米連邦通信委員会(FCC)と司法省(DOJ)の両社が、市場リーダーであるAT&Tとベライゾンと競合する無線通信事業者を少なくともあと2社増やしたいという希望を表明しているため、規制当局の承認が今回の取引の最大のハードルとなる可能性がある。

規制当局は3年前、AT&TによるTモバイルUS買収の提案を却下し、その結果AT&Tはドイツテレコムに現金とモバイル資産で60億ドルの解約金を支払った。

売却が承認されれば、ドイツテレコムは合併後の会社の株式の15~20%を保有する見込みだと関係者は語った。

スプリント、ソフトバンク、ドイツテレコムの関係者はコメントを控えた。TモバイルUSはロイターのコメント要請に応じなかった。