ジョン・グルーバー:iPhoneの破壊的変化の5年間

ジョン・グルーバー:iPhoneの破壊的変化の5年間

Daring Fireballのジョン・グルーバー氏は、「iPhoneは電話ではないし、かつて電話だったこともない。電話を不要にするポケットサイズのコンピュータだ。携帯電話にとってのiPhoneは、タイプライターにとってのMacのような存在だ」と述べている。

グルーバー:

2008年5月に私はこの件について記事を書き、RIMは当時既に窮地に陥っていた可能性が高いと主張しました。なぜなら、業界の将来は電話やメッセージングデバイスではなくコンピュータの製造にあり、RIMはハードウェアとソフトウェアの両面でコンピュータメーカーとしての組織的な経験を全く持っていなかったからです。一方、Appleの場合、初代iPhoneの10年前は、後に登場してくるポータブルコンピュータ(PowerBook、iBook、MacBook)とポケットサイズのデバイス(iPod)の開発に向けた訓練の連続だったと言えるでしょう。

グルーバー氏は、iPodの成功によって、グルーバー氏自身を含めほぼ全員が、Appleの携帯電話市場への最初の参入も同様の成功を収めるだろうと勘違いしていたことを認めている。iPodは最高のポータブルメディアプレーヤーだったため、iPhoneは世界最高の携帯電話になるだろうと。

現実はそうではなかった。世界最高のコンピューターだった。もっともパワフルでも、最速でも、最も効率的でもなかった。バージョン1には、シンプルなコピー&ペースト機能さえなかった。(ああ、BlackBerry愛用の同僚たちに、そのことで散々な目に遭ったよ。)最高のコンピューターだったのは、ただ単に、いつでも使えるからだった。いつでも電源が入っていて、いつでも使える状態だった。ボタン一つで操作できる。

グルーバー氏によると、過去5年間でAppleは携帯電話業界を破壊したのではなく、むしろ破壊したという。Appleはコンピュータ業界を破壊することでそれを成し遂げたのだ。携帯電話はもはやデバイスではなく、単なるアプリの一つに過ぎない。iPhoneが登場する以前、携帯電話の販売で潤沢な利益を上げていた企業は、今や消滅、あるいは瀕死の状態だ。Amazon、Google、そしてMicrosoftでさえ、タッチスクリーンデバイスの開発・販売に参入している。誰もが「アプリ」とは何かを知っている。

すべては、たった一つの小さなデバイス、iPhone のせ​​いです。