連邦判事、iPhoneの暗号化解除が「過度の負担」となる理由をアップルに問う

連邦判事、iPhoneの暗号化解除が「過度の負担」となる理由をアップルに問う

ニューヨーク連邦判事は、アップルに対し顧客のiPhoneのロック解除を求める政府の要請を却下する可能性が高いと示唆したが、まずはアップルに対し、なぜiPhoneの暗号化解除が「過度の負担」となるのかを問うとしている。

連邦判事、iPhoneの暗号化解除が「過度の負担」となる理由をアップルに問う

9to5Mac:

問題のiPhoneはどうやらiOS 8や9を実行していないようで、そのためAppleはそれを解読する技術的能力を持っているはずだ。

ニューヨーク東部地区連邦地方裁判所のジェームズ・オレンスタイン治安判事は、個人のプライバシーと法執行の問題について、公の議論を活発化させようとしているとみられている。ワシントン ・ポスト紙によると、オレンスタイン判事は「活動的な判事」として知られている。

「彼は明らかに司法府で議論のテーマを取り上げることに関心のある判事だが、同時により広く国民にもこの議論について知ってもらうべきだと考えている」と、携帯電話追跡装置の政府による使用に対するプライバシー保護を強化する判決を下したテキサス州の元治安判事、ブライアン・オウズリー氏は述べた。

AppleのモバイルOSであるiOS 8および9には、令状が提示されてもApple自身ではデータを復号できないほどの高度な暗号化が施されています。そのため、政府の法執行機関は、このような暗号化が犯罪捜査やテロ捜査の妨げになる可能性があると懸念しており、将来的にはこのような暗号化が子供の死につながる可能性さえ示唆しています。

一方、多くのウェブサイトやプラットフォームは、犯罪者や外国政府から資金提供を受けたハッカーによる攻撃を受け続けており、このようなデータへのバックドアアクセスは、ハッカーがデータにアクセスするために悪用できるもう1つの脆弱性となっている。

FBIのジェームズ・コミー長官は木曜日、米国上院の国土安全保障・政府問題委員会の公聴会で、オバマ政権はアップルなどの企業に法執行機関のために通信を解読することを強制しないものの、政府の捜索要請に対して何らかのバックドアを有効にするよう企業に圧力をかけ続けると発表した。