Appleは、Apple Newsアプリを通じてコンテンツを提供している出版社に対し、読者数に関する誤った情報を提供していた。Appleのインターネットソフトウェア・サービス担当上級副社長、エディ・キュー氏は ウォール・ストリート・ジャーナル紙 に対し、内部的な不具合によりサービス利用者数を誤算したと語った。
キュー氏によると、Appleは2015年9月にiOS 9の一部としてリリースされて以来、このアプリの読者数を過小評価していたという。Appleはニュースサービスの他の部分の開発に忙しく、最近までこの問題に気づいていなかった。キュー氏によると、Appleはまだ読者数を正確に把握していないという。
「現在、その修正に取り組んでいますが、数値は実際よりも低くなっています」とキュー氏は述べ、「正しい数値が何なのかは分かりません」としながらも、交通量を過大に数えるよりも過小に数える方が良いと付け加えた。
AppleのCEO、ティム・クック氏は10月に、このサービスのユーザー数が約4000万人であると発表したが、この数字が常連ユーザー数なのか、それとも少なくとも一度はアクセスしたユーザーの数なのかは明らかにしなかった。このサービスは当初米国のみで開始され、1か月後にiOS 9.1のリリースに合わせて英国とオーストラリアにも拡大された。
Apple Newsのパートナー企業( ニューヨーク・タイムズ、CNN、ESPNなど)は、過少報告よりも過大報告の方が良いというキュー氏の主張に異議を唱える可能性が高い。なぜなら、過少報告の数値は彼らの広告収入に影響を与えるからだ。Apple Newsアプリには、独自のiAdサービスによって配信される広告が表示される。パブリッシャーは、自らが販売した広告収入の100%、またはApple iAdサービスを通じて販売された広告収入の70%を受け取る。
キュー氏は、Apple が iAd の新機能の開発に急いで取り組んでいると指摘した。これにはセルフサービス型の広告購入ツールも含まれ、今後 2 ヶ月以内にリリースされる予定だ。