フォックスコン、シャープの取締役の大半を退任、シャープの社内整理へ

フォックスコン、シャープの取締役の大半を退任、シャープの社内整理へ

AppleのサプライヤーであるFoxconnによるディスプレイメーカーSharpの買収が完了すると、同社は社内整理を開始するだろう。WSJ報道によると、同社は買収完了後、Sharpの現取締役13名のうち12名が退任すると発表した。この人事異動は6月までに正式に発表される見込みだ。

フォックスコン、シャープの取締役の大半を退任、シャープの社内整理へ

WSJ:

大阪に本社を置く家電メーカー、シャープは、買収完了後、フォックスコンのナンバー2幹部であり、フォックスコン会長テリー・ゴウ氏の右腕である戴正武氏がシャープ現CEOの高橋興三氏の後任となると発表した。

シャープは、高橋氏を含む13名の取締役のうち12名も交代させると発表した。これにより、シャープの取締役会は9名に縮小され、そのうち6名はフォックスコンから任命される。

日本のディスプレイメーカーである同社は、これまで赤字が拡大の一途を辿っており、木曜日には3月期決算で2,560億円(23億6,000万ドル)の純損失を計上したと発表した。これは前年度の2,220億円の損失を大幅に上回る。高橋社長は、スマートフォンとテレビ用ディスプレイの熾烈な価格競争と中国からの需要低迷が、この業績不振の一因となったと述べた。

フォックスコンの郭会長は業績回復は可能だと述べているが、買収が完了したら新たな人員削減が必要になるだろう。

「残念ながら、シャープの業務を精査すると、同社の非効率性の高さは、コスト削減がなければ会社の立て直しは不可能であり、そのためには残念ながらシャープの人員削減が必要となることを意味することが明らかになった」と郭氏は木曜日にシャープの従業員に送られ、ウォール・ストリート・ジャーナルが確認した電子メールで述べた。

アナリストらは郭氏が事態を好転させることができると自信を示しているが、同氏は戦略的な事業決定に関して頻繁に考えを変えることで知られている点を指摘している。

フォックスコンは先月、シャープを35億ドルで買収する契約を正式に締結した。フォックスコン幹部は、シャープのスマートフォンパネル製造における専門知識が、事業のさらなる多様化に役立つことを期待している。