ティム・クック氏、ABCニュースに対しiPhoneのバックドアは「ソフトウェア版の癌」になると語った

ティム・クック氏、ABCニュースに対しiPhoneのバックドアは「ソフトウェア版の癌」になると語った

Apple CEOのティム・クック氏は、ABCニュースのキャスター、デビッド・ミューア氏と対談し、サンバーナーディーノ銃乱射事件の犯人サイード・ファルーク氏が使用していたiPhoneの解読をFBIに依頼する裁判所命令に対し、Appleが異議を唱える決断をしたことについて議論した。このインタビューは昨夜ABCで放送された。

ティム・クック氏、ABCニュースに対しiPhoneのバックドアは「ソフトウェア版の癌」になると語った

インタビューの中で、クック氏は先週公開した公開書簡で書いた内容の多くを再び取り上げ、その中で同氏は、iOSデバイスにバックドアを作るよう同社に強制する裁判所命令に反対する同社の計画を発表した。

「情報を得る唯一の方法 ― 少なくとも現時点では、私たちが知っている唯一の方法 ― は、いわばソフトウェア版の癌とも言えるソフトウェアを書くことです。それは書くべきではない情報だと私たちは考えています。私たちは絶対に書きません。これまで一度も書いたことがありません。そして、それがここで問題になっているのです。」

クック氏はまた、同社がFBIの要請に応じれば、スマートフォンの暗号化が弱まる前例となる可能性があると指摘した。「裁判所が私たちにこのソフトウェアの開発を命じられるなら、他にどのような開発を命じられるか考えてみてください」とクック氏は述べた。

クック氏は、問題のiPhoneのApple IDのパスワードを変更する前にFBIがAppleに連絡を取っていればよかったと述べている。変更によって、デバイスの最新のiCloudバックアップにアクセスできなくなっていたのだ。

「私たちは持てる限りのすべてを話しました。電話に何か情報があったかどうかは分かりません。あったのかどうかも分かりません。FBIも知りません。ただ、電話で得た情報はすべて伝えたということです。それ以上の情報を得ること、あるいは少なくともFBIが今私たちに求めていることは、何億人もの人々を危険にさらすことになります。」

クック氏は、この議論はプライバシーだけでなく安全性にも関わるものだと強調した。デバイス上の情報には、銀行情報、ログイン情報、その他の個人情報だけでなく、家族の位置情報も含まれると指摘した。

インタビュー全文は上記よりご覧いただけます。