Proview Technologyの弁護士のコメントによると、同社は現在中国南部の広東省高等法院で係争中のiPad商標紛争について、Appleとの示談が「成立する可能性が高い」と考えているようだ。Proviewの弁護士はAP通信に対し、同社は常にAppleとの和解を期待していたと語った。
マックオブザーバー:
この訴訟は、Proviewが2000年に登録した商標「IPAD」の名称に対する中国本土での権利をめぐるものだ。Appleは2009年、取引のために設立した第三者企業を使ってProviewからこの権利を購入したが、Proviewはその後、この取引には中国本土での権利は含まれていないと主張した。
アップルは最初の訴訟で敗訴したが、控訴した。同社は、文書やその他の情報が下級審から隠蔽されていたと主張した。この訴訟は現在、中国南部の広東省高等法院に係属しており、2月下旬から同地で審理が続けられている。
両社が交渉に入っていると今月初めに報じられていたが、新たなコメントは、少なくとも一方のProviewが和解の可能性が高いと考えていることを示唆している。
「示談になる可能性が高いです。広東省高等法院が和解の手続きを支援しており、裁判所もそうする見込みです」と馬東暁氏はAP通信に語った。「実際、Proviewは当初から示談での和解を常に想定していました。Appleの姿勢が変わったかどうかは分かりませんが、今は価格が重要なポイントだと考えています。」
Proview は当初の契約で iPad の命名権に対して 55,000 ドルを受け取ったが、それが Apple との取引であることを知らなかった。
かつて液晶ディスプレイを主力製品とする中国の大手電子機器メーカーだったProviewは、2008年の景気後退期に事業拡大を図りました。その後、破産保護を申請しました。
同社は現在、アジア全域の債権者に対して債務を抱えている。AppleはAP通信への声明で、「[Proview]は依然として多くの人々に多額の債務を抱えており、既に当社が支払った商標権に対して、Appleから不当にさらなる支払いを求めようとしている」と述べた。
関連ニュースとして、中国国家工商行政管理総局(SAIC)の傅双建副大臣は火曜日、中国におけるiPadの商標権はApple社には帰属しないと述べ、iPadのブランド名権利をめぐる米IT大手との争いで当局がProview社を優遇する可能性があることを示唆した。
同氏は「この訴訟の影響と、裁判所の最終決定によってiPadの商標権の帰属が決まることから、SAICはこの訴訟を慎重に扱う」と付け加えた。